さて、後編。握りを中継。店は満員です。
この奥で焼き物とか下ごしらえをしています。おそらく10人ほど隠れていると
思います。
さて、握り。まずは赤身から。
アオリイカ。塩とすだちで。
北海道のバフンウニ。
クルマエビをさっと炙ったもの。うちの連れは動くものが食べられないのです。
隣の方がエビの踊りを頼まれたのをみて、きゃあきゃあ言っておりましたら、
ちゃんと火を通したものを出してくれました。板さんやさしいです。
煮はまぐり。上にゆず皮をけずったものをあしらうところがこの店です。
こはだ。安定の仕事ぶりです。
本日の白眉。炙りトロにんにくのせです。まるでステーキでした。
みる貝。板さんから、「食べてみるがい?」というギャグが入りました。
この日はテーブル席も二席お客さんが入っていて、そっちの盛り込みやら
巻物やらを作りながら、私らともう一組の客をさばいて、なおこの余裕です。
余裕な板さん。
アナゴ。塩で。
魯山人の水鉢が展示してあります。
〆に入ります。納豆巻き。
ねぎとろ巻き。入るトロの量が半端ないです。そこは動画でどうぞ。
べったら。
この店の何が好きかと言えば、この店はどんな客にも分け隔てをしません。
これは銀座店でもニューオータニ店でもここでも同じです。たいていの有名店には
常連というものが居て、その隣にでも座ろうものなら、あからさまに差を見せつけ
られて、私ら新参者は肩身の狭い思いをします。大阪のイタリアンの有名店の
さらに有名な髭づらのシェフなどは、他の客そっちのけで、常連さんとずっと料理
しながらしゃべりまくっていました。あんたの唾の入った料理を食わせられる
こっちの身にもなれよな状態です。ここはそういうことを絶対しません。必要最低限
の会話のみですが、それでもちょろっとギャグを飛ばして客を楽しませてくれる
素晴らしい店であるのです。お金に余裕があって、江戸前の一流の寿司を楽しみたい
時にはぜひどうぞ。決して後悔はしないと思います。
ネギトロ巻きを実演。