私は湊かなえ先生の小説は嫌いだったです。小癪なトリックを使った小奇麗な
ミステリ作家。読むに値しないと思うのに世間の評価は妙に高い。何が良いの
かさっぱりわからない作家さんでした。この本も、連れが買ったものをたまた
ま暇があったので読んだわけです。これが驚きの出来栄えでした。阪神大震災
20年を経て、トンガと震災を絡めて作られた物語です。
なんでも先生は、震災当時、武庫川女子大学に通われていて、まさに震災に出
会われた由。ミステリに名を借りた阪神大震災の記録小説。
私ら阪神大震災経験者及び東北大震災の経験者にとって涙無しでは読めな
いと思います。天賦の才能を持つ小説家が、20年の時を経て、初めて書いた
自伝小説です。
私の評価は最大級ですが、震災を経験していない人には真価は理解されない
かもしれません。わかる人にはわかる。それで良い時もあるんだろうとは思
います。ぜひお読みになった皆様の評価を聞きたいです。果たしてこの小説
は、震災を経験しない方々にどう捉えられるのでしょうか。。。。あの恐ろ