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桜木紫乃作「それを愛とは呼ばず」を読みました。

桜木紫乃先生の新作「それを愛とは呼ばず」を読みました。
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桜木紫乃先生の新作です。以前の書評で、桜木先生は、本の装幀で大変損をしている、と書きましたが、この頃はそう言うことは全く無い模様です。さすがに直木賞受賞後、特に、「星々たち」、という名作を物されてからは、流行作家としての地位を築かれ、装幀も一流の装幀家が受け持っているのでしょう。さて、小説ですが。これは良くありません。全力で「星々たち」をお書きになってしまわれた影響なのか、なんとなく作品が平らです。盛り上がりがありません。物語は、桜木先生得意の北海道底辺ものです。半ばの舞台は東京で、北海道と東京を行ったり来たりする設定です。なにか、編集者の注文を淡々とこなすプロ作家の作品といった印象を拭えないです。結末は、一時期話題になった例の事件を利用しておられまして、そこはちょっとどきっとしますが、なぜそうなるのか、という点で強い共感を主人公に抱けなかったです。桜木先生の作品は、わりと毀誉褒貶しますが、この作品ははずれの方だと思います。残念。







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by rodolfo1 | 2015-07-31 02:54 | 小説 | Comments(0)
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