筒井康隆作「旅のラゴス」を読みました。

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筒井先生の小説は、たまにこのようにまっとうな小説であることがあります。
一応SFではありながら、ごく普通の小説として読めてしまいます。舞台は異
世界の未来。この世界の住人は、ある日巨大な宇宙船に乗ってやってきた1
003人の人間から始まります。

立派な学者ばかりであった彼らは、この原始世界では一切のインフラを持た
ず、自分で機械を作れなかった彼らは次第に原始化していき、彼らの蔵書を
とある場所に保管したのみでどこかに去ってしまいます。原始化した人類で
はありましたが、集団テレポーテーション、予知能力、読心力といった超能
力がある程度使えます。

ラゴスはとある裕福な家に生まれた男ですが、漂泊の念に駆られ、その蔵書
を読むために旅をしています。旅先で二度も奴隷にされながらも、様々な人
たちと出会い、ある国では王に祭り上げられ、蔵書から得た知識でその国を
発展させていくのですが、妻を持ち、子供を作っても彼の旅への思いは尽き
ず、ふたたび旅立つのです。

最後に彼は、若い頃に惹かれた娘への思慕の情を抑えられず、安住の地と思
われた土地を離れて北へ出発します。最後に。。。。

ここで物語は唐突に終わります。もうちょっと書いてもらいたかったです
が、なにせ筒井先生は天下の変わり者。これくらい書いて、大長編になって
しまいそうな気配に嫌気がさしたのかもしれませんね。ま、筒井作品ですか
らそこらへんは仕方がないでしょう。大変良く書けていましたが、その点だ
けは不満が残りました。

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by rodolfo1 | 2016-08-14 02:03 | 小説 | Comments(0)
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