さて、ハワイ帰りの機内で何の期待もせずこれを見たわけですが、驚きの面白さでした。デッドプール2。 レビュアーによれば大ヒットした第一作よりも面白かったんだとか。私はマーベルコミックシリーズの映画はおしなべて嫌いです。最初の頃こそ、斬新なメカやキャラクターのデザイン、先進的なCGシーンなどに惹きつけられましたが、二番三番と続編が重なるにつれて、はっきり言って飽きました。それでも飛行機の機内では時々見てはいましたが、どれも感心しないものでした。これは全くそういった映画とは異なるハリウッド映画の王道を行く作品だと思いました。 もともとデッドプールとは、従来のX-MENシリーズとは一線を画するキャラクターであったらしいです。第一作ではついにX-MENチームに加入しなかったんだとか。一匹狼のヒーローではありますが、その本質はおバカで無責任、皮肉屋、おしゃべり、ジョーク好き。もともとは政府の超人兵士計画で不死身の超人となった男です。映画はものすごいスプラッタ暴力シーンの連続から始まります。不死身の彼は刀と銃で悪人をどんどん殺していきます。 ところで彼はマスクを脱げば、腐ったアボカド、と揶揄されるあばた面のハゲですが、美人の彼女とラブラブで暮らしています。記念日のプレゼントはデッドプールの子供だ、という彼女の言葉に彼は大喜びし、ひとしきり昔の映画の薀蓄に事寄せて家族というものを語ります。ところが彼に恨みを持つ悪人の襲撃に会い、彼女を殺されてしまった彼は、彼女が死んだのは自分のせいだ、と深刻に落ち込みます。その彼を慰めるのがX-MENのメンバー、全身を生体金属で覆った巨人、コロッサスでした。 コロッサスはデッドプールをX-MENの本拠に連れて行き、今こそX-MENチームに参加する時だ、と言います。そして他二人のメンバー(その一人が日本人の忽那汐里さんです。初めはオバカキャラですが、最後の戦闘シーンではものすごくかっこいいアクションを極めます。)とともに、ミュータント少年院で暴れている一人の少年を取り押さえに見習いとして出動します。 その少年がデブのラッセルでした。手で炎を操る彼は、いろいろ葛藤しています。少年と戦ううちに、少年が施設の職員にいじめられていることを聞き出し、やおらデッドプールはその職員を撃ち殺してしまいます。捉えられたデッドプールとラッセルは超能力を奪う首輪をされて、監獄に閉じ込められてしまいます。初めはその少年を守る積りのデッドプールでしたが、能力の無い彼はただの末期癌患者に過ぎません。落ち込む彼をラッセルが守る、と告げますがデッドプールは取り合いません。その彼らに襲いかかって来たのが、未来から来たという半機械人間のケーブルです。自分を狙って来た、と思ったデッドプールでしたが、ケーブルの狙いはなんとラッセルでした。すさまじい戦いの末にケーブルもデッドプールも倒れ、ラッセルは一人で監獄に残され、監獄最強のジャガーノートに取り入って共に脱獄し、施設長を殺しに行く決意をします。 逃げ出したデッドプールの元に驚きの訪問者が訪れます。ケーブルでした。彼は何故自分がラッセルを狙うのかを明かし、自分の仕事を手伝え、とデッドプールに申し出ます。自分の力の限界を感じたデッドプールは初めて自分のチーム、X-フォースを立ち上げるべくチームメンバーを募集します。このメンバー達が笑えるのですが、その中の一人が、自分の能力は運がいいことだ、というドミノでした。冴えない黒人女であった彼女は、後に驚きの活躍をします。ここらはものすごく面白いのですが、事情を語るとネタバレしますので、ご自分でご覧になった上で、ネタバレサイトで詳しいネタを探られるとよろしいと思います。隠しネタが多くて一回見ただけでは理解できませんがそういう所も大変面白いです。 メンバーとともにラッセルを救出に赴くデッドプールでしたが。。。。。ここからはものすごいアクションシーンが展開されます。この映画の監督は、デヴィッド・リーチさんと言いましてもともとは有名なスタントマンだった方です。アクションの専門家である彼が、豊富な資金を注ぎ込んで展開するアクションシーンは刮目ものでした。ただの自分勝手なオバカ超能力者だったデッドプールが、仲間と家族、というものに目覚め、自己犠牲、という本来デッドプールにはあるまじき境地へとたどりつく展開はまさに映画の王道だったと思いました。ほんとにお勧めですので是非DVDをお買いになると良いと思います。隠しネタも紹介されているらしいです。私も買おうかと考えているところです。
by rodolfo1
| 2019-01-20 02:54
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