2018年 07月 16日 ( 1 )

下巻。「ミレニアム5。復讐の炎を吐く女」を読みました。

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下巻の冒頭に、ダン・ブロディという男性が現れます。彼もまた聴覚過敏に悩ん
でおり、ギターに天分を持っていました。彼はレオとは異なり、幼いころから養
父によって農場で厳しい労働をさせられていました。それを嫌って家出したダン
の前にヒルダが現れます。彼女に助けを求めるダンでしたが、ヒルダは「私たち
は研究するだけで介入はしない」と言って断ります。ダンはなんとかアメリカに
渡り、ヒルダの勧めに従ってバークリー音楽大学に進み、音楽家として身を立て
ようとしますがあまりうまく行っていません。

ミカエルは、出所したリスベットから、ヒルダ・フォン・カンテルボリの名前を
告げられ、彼女とともにダンの調査をするよう依頼されます。ヒルダの論文をあ
たったミカエルは、彼女が、違った環境で育てられた双生児の生育について研究
していたことを突き止めます。

リスベットはレジストリーという組織が、自分たち姉妹とともに、レオとダンを
リストに載せていた事を知っていました。また、地下鉄の監視カメラの画像から
ジャマルが死んだ夜、駅に特殊な手の動きをする男がいたことを突き止めます。
それと同じ動きをする男を公園で見つけたリスベットは彼を追求しようとします
が。。。

ダンは、レオという兄弟がいることに気がつきました。レオの知り合いの女性に
会い、レオと間違えられたのです。ネットでレオの情報を検索し、レオに連絡し
ます。レオとダンは、連携して自分たちの運命を弄んだ何者かに復讐しようと決
意します。

ミカエルは、ヒルダと会い、レジストリーがどんな組織で、リスベットやレオ達
にどんな事をしたのかを聞き出します。一方リスベットはストックホルム大聖堂
に置かれているドラゴンの像に思いを馳せています。小さいころ、ラケル達に家
から拉致されかかり、家出して逃れた先でその像を見たのです。自分の置かれた
環境が、この像と重なります。幼いころ、精神病院で虐待されていた時に、この
ドラゴン像を思い出して耐えた、という思い出がありました。彼女の背中にある
ドラゴンタトゥーはそれが出自であったわけです。

物語は最終章に向かって加速して行きます。リスベットは誘拐され、レオ達は、
ラケルに襲われます。彼らを救うべく、警察とミカエルは活動を始めます。

普通の欧米ミステリであれば、充分及第点をもらえる小説であると思いますが、
なにせこれはあの衝撃のミレニアム三部作の続編です。ラーゲルクランツはもう
一編書く予定とのことですが、やはりスティーグ・ラーソンには到底及びません。
しかし、電脳世界のワンダーウーマン=リスベット・サランデルのキャラクター
はあまりに今日的で魅力的です。出版されればやはり購入するだろうとは思い
ますが、ラーゲルクランツの小説を人に勧めることはないだろうという出来であ
りました。





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by rodolfo1 | 2018-07-16 02:34 | 小説 | Comments(0)