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中山七里作「贖罪の奏鳴曲」を読みました。

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中山七里作「贖罪の奏鳴曲」を読みました。最近すっかりはまっております中
作品の弁護士・御子柴礼司シリーズ三連作の第一作に当たります。

小説の冒頭は謎の場面です。御子柴は、彼のベンツで屍体を川に遺棄しています。
仔細は不明ですが、無事遺棄し終わった御子柴は翌日何食わぬ顔で出勤します。
そのまま小菅の東京拘置所に向かった御子柴は、振り込め詐欺犯からあっという
間に三億円を依頼料として巻き上げます。しかし御子柴は安武里美という女にス
トーキングされています。彼女の自殺した息子は苛めを受けており、苛めをして
いた少年の弁護を御子柴が引き受け、かなりの減刑を勝ち取ったからです。

一方埼玉県警捜査一課の古手川は、班長の渡瀬とともに、御子柴が遺棄した屍体
の捜査に来ています。屍体には特に外傷らしき外傷も無く、屍体が身につけてい
た時計から被害者の名前が判明します。被害者は専らゆすりたかりを生業とする
加賀屋という元ジャーナリストでした。

さて、今回御子柴が弁護するのは東條美津子という女性です。彼女は脳性麻痺の
息子、幹也と夫彰一の三人家族です。彰一は製材所を営んでおり、幹也は脳性麻
痺にも関わらず、全身で唯一自由に動く左手に持つ携帯電話を使って他人とコミ
ュニケーションを取り、パソコンを使って、自動運転可能な製材機材を駆使して
材所を運営しています。その彰一が、不慮の事故で脳死状態となり、人工呼吸
で生命を維持しています。

ある夜、美津子と幹也が見舞いに訪れていた時、突然彰一の人工呼吸器が停止し
てしまいます。気づいた美津子がスイッチを入れ直し、呼吸器を再起動するので
すが、あえなく彰一は死亡します。死後、彰一に莫大な死亡保険金が掛けられて
いることが判明し、左前であった製材所の経営状態、及びその保険金が彰一の事
故直前に掛けられていた事実などから、美津子が呼吸器のスイッチを切り、彰一
を死に至らしめたと断定され、美津子は収監されます。裁判は既に最高裁まで進
んでおり、御子柴は、前任の弁護士が降りた為にピンチヒッターとして美津子を
弁護するのです。

状況は圧倒的に御子柴に不利です。呼吸器に欠陥は無く、スイッチには美津子の
指紋しかついていませんでした。しかも美津子にはかつて大麻取締法違反で逮捕
された前歴までありました。しかし殺された加賀屋のパソコンには謎の履歴が残
されていました。加賀屋は、園部信一郎という、少女を殺害して屍体をばらばら
し、あちこちにそれを置いて人に発見させる、という猟奇犯罪を犯した少年の
イトを何度も訪れていたのです。園部少年のその後を警察が探ります。園部少
はその後更生して名前を変えています。現在の名前は、なんと御子柴礼司であ
ました。

御子柴を怪しんだ警察は、かつて御子柴を担当していた関東医療少年院の元教官
、稲見の元に赴き、かつての園部少年の事を聞き出します。園部少年は犯行後、
関東医療少年院に入院します。そこで御子柴と名前を変え、更生教育を受けるの
ですが、彼は全く反省していません。殺したかったから殺しただけで、自分は何
も変わらない、と嘯いています。その彼が変わるきっかけは、少年院で出来た友
達の存在と、少年院で聞いたベートーヴェンの熱情ソナタの演奏を聞いた事でし
た。生まれて初めて感動という物を味わった御子柴は、その感動をついぞ味わえ
なかった被害者の事を初めて思い、自分の罪の重さに震えます。稲見は、御子柴
に償いを求めるのです。

ここから小説は怒涛の進行を遂げます。中山先生独特の二転三転が繰り広げられ
驚くの展開が待っています。なにせ中山先生ですから、通常の終幕とは当然異な
ります。いつも思いますが、払った金額はきっちり取り戻させてくれます。期待
を決して裏切らないのは大変ご立派だと思いました。


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by rodolfo1 | 2017-10-31 02:01 | 小説 | Comments(0)

夕食と朝食。有馬温泉、橋乃屋別館、嵐翠

さて、夕食はいかがなものでしたか?まずは前菜、うに、赤こんにゃくの白和え、長芋の菊花塩辛和え。なかなかの出だしであります。板さんのセンスは大変よろしい。器と料理の色目がよろしい。
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前菜その2。さわら黄身焼き、鱧棒寿司、栗渋皮煮、鮎甘露煮、紫芋羊羹。海老と枝豆。これはびっくり。板さんは大した腕前ですね。盛りつけも大変美しい。この海老は頭の固いところを除いてあるのです。こういう工夫は大したものですね。
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造り。天然カナダまぐろ、明石鯛、剣先イカ、車海老。車海老は案外大きい。あとで頭の炙りを出してもらえました。
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メインは懐石料理としゃぶしゃぶを選べました。私らはしゃぶしゃぶをもらう。特製の錫の鍋。美しい。
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ごまだれとポン酢。
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ねぎと大根おろし。すだち。
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神戸牛。大したうまさでした。
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お野菜とか豆腐とかマロニーとか松茸とか。
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さて煮えた。
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車海老の頭来る。思いの外でかかった。良い車海老だったです。
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〆はうどんを選択。
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デザートはメロン。
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ついでに、朝食。大変おいしかったが、評判どおり量が少ない。味噌汁のしじみは大振りで量が多くて大変うまかった。
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しかし、この宿は小体なだけあって、料理が温かく供されるのは大変良かったと思いました。にゅうめんはうまかったし、しじみの味噌汁も大変よかった。瑞苑は全部冷えてますからねえ。しかし帰りは大変でした。有馬口の高速入口が台風のためか閉鎖されており、176号線をだらだらと大渋滞の中下り、宝塚まで到達して、そこから中国道にのれたからよかったものの、乗れなければまた1時間かかったところでした。ちなみに飛行機の新千歳帰りは当然台風のために欠航。北海道旅行を強行していれば、帰宅困難に陥っていたところでした。危ない危ない。




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by rodolfo1 | 2017-10-30 02:10 | 寿司以外の食べ物 | Comments(0)

大浴場。橋乃屋別館、嵐翠。

さて、温泉はいかがでしたか。ここで下駄に履き替える。
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男湯。
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女湯。深夜に入れ代わるそうです。ここはなかなか男前な旅館で、ほぼ24時間温泉に入れるとか。これは嬉しい。タオルの交換も大変まめにやっておられます。
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ドライヤーもない。ただ、バスタオルは標準装備。それはなかなか良い。
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この日の女湯。三人分しか洗い場がないのは男湯も同じ。湯船にも三人くらいしかつかれない。
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洗い場三人分。
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この日の男湯。屋内風呂。
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露天は金泉。これは良かった。
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たたずまいが良い。
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緑が多い。
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湯量が豊富。
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一応ロビー?
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お帳場。まあ全8室ですからね。
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さて、夕食はどんなもんでしょうか?


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by rodolfo1 | 2017-10-29 02:04 | 国内旅行 | Comments(0)

有馬温泉、橋乃屋別館、嵐翠にお邪魔。

さて、この週末は、北海道ゴルフ最終を飾る、ラストコール杯に参加するつもりでした。最近ゴルフの調子が大変良いのですが、ハンディキャップは以前のままなので、入賞のチャンスであると思っていたのです。札幌の一幸の予約もし、準備万端整えていたのですが、なんと台風襲来。どうも日曜に帰って来れない模様です。泣く泣く北海道は諦めて、いろいろ検討してみた挙句にこちらにお邪魔してみました。

有馬温泉、橋乃屋別館、嵐翠です。なんでもお金持ちの別荘である日本建築をそのまま譲り受けて旅館に仕立てた宿で、全8室しかない小体な宿らしいです。なにせ前日に予約が取れたわけで所詮はその程度の。。。。なんでも風呂がしょぼくて料理の量が少ないとか。あまり期待せずに向かいます。
さて到着。大雨。
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ちっちゃ。。。。
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部屋は白鷺。風呂のすぐ前の部屋。これは大変良かった。すぐに風呂に入れます。
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由緒は正しい。
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部屋はなかなか広い。
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ソファも大変座りやすい。純日本建築。これを維持するのはさぞかし大変だと思います。
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冷蔵庫も充実。
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沓脱ぎがあるのはありがたい。ドアの外が公共スペースというのはやはり嫌。
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さて、しょぼいと言われる風呂はどうか?



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by rodolfo1 | 2017-10-28 02:03 | 国内旅行 | Comments(0)

中山七里作「追憶の夜想曲」を読みました。

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中山七里作「追憶の夜想曲」を読みました。最近すっかりはまっております中
作品の弁護士・御子柴礼司シリーズ三連作の第二作に当たります。

冒頭の場面は猟奇殺人事件です。御子柴が佐原みどりという娘を殺してばらば
にし、死体をあちこちに廃棄した、というところで御子柴は夢から醒めます。

御子柴は、弁護した被告人の原告者側に恨まれ、刺されて三か月療養していた
のですが、退院後たちまち動き始めます。御子柴は敏腕弁護士です。被告の為
なら、死体遺棄も厭いません。高額な弁護料をもらい、主な顧客は富裕層ばか
です。

その御子柴が、とある事件に関わろうとします。その事件とは、退職後、殆ど
引きこもり生活を送りながら、デイトレーダーを気取り、高額な借金を作って
しまった津田伸吾を殺したと目される津田亜季子の弁護です。彼女は血まみれ
の伸吾をブルーシートの上に横たえ、殺人現場である風呂場を洗っている所を
義理の父親に目撃されたのです。しかも彼女は夫殺しを認めてしまう証言をし
ています。

対する検察側は、御子柴が弁護に立つと聞き、次席検事である岬恭平が事件を
担当します。公判が始まりますが、序盤は岬が圧倒します。御子柴は全く反論
出来ません。ところが御子柴は、被告は何かを隠している、と感じます。その
何かを探るべく、御子柴は近隣の病院を回りますが、特に目立った成果はあり
ません。更に被告のことを探るべく、御子柴は戸籍の附票を取り、亜季子の出
を探りにかかります。また、亜季子の自宅を見た御子柴は、とあることに気
きます。

更に亜季子の背景を探るべく、神戸に飛んだ御子柴ですが、すべての過去の情
報は、阪神大震災のために灰塵に帰していました。止むなく亜季子出生の地、
博多に飛んだ御子柴は、ついに亜季子の持つトラウマの原点を捕らえます。
そして法廷に戻った御子柴は、驚くべき弁論を展開し、岬検事や判事は、ただ
御子柴の弁論を呆然と聞くしかありません。ここでも中山先生の本領は発揮さ
れ、驚くべき事実が二転三転した後に開陳され、裁判は驚きの結末を迎えます。

いやいや。中山先生の力量はすさまじいですね。多少の論理の破綻はあります
が、(たとえば御子柴の正体など、亜季子の家族には絶対わからないと思いま
す。)大変楽しめるミステリでありました。ミステリというのはこうで無くて
はならないと思います。大変結構でした。




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by rodolfo1 | 2017-10-27 02:07 | 小説 | Comments(0)

新梅田食道街のしんきょうでラーメンを食べてから再びアマデウス観劇。

さて、本日はアマデウスの二回目の観劇予定です。良い舞台というものはだいたい二回拝見するようにしています。時間がだいぶ余ってしまったのと、お腹が余裕なので、新梅田食道街にお邪魔しました。
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ラーメン屋しんきょうにお邪魔。本来は観劇後に訪れるつもりだったのですが、この日は6時開演だったので、その後食べるには遅いかなと思ったのと、鼎泰豐で食べ足りなかったのでお邪魔しました。
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ビールと麦焼酎水割りでかんぺ~。メニューはこんな感じ。半ちゃん醤油ラーメンと半餃子をオーダー。
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全ラーメンと半炒飯来る。
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半餃子来る。
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さすがに新梅田食道街。昭和、という感じのなかなかうまいラーメンでした。さて、松竹座にお邪魔。さすがに平日、土曜日のような行列はありませんが、満員御礼です。
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写真はここまで。舞台は大変結構でした。お席はほぼ真ん中の良席でした。
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by rodolfo1 | 2017-10-26 02:13 | 寿司以外の食べ物 | Comments(0)

ディンタイフォン(鼎泰豐)阪急うめだ店にお邪魔。

さて、この日は平日でありますが、再びアマデウス観劇に向かいます。観劇前の早めの食事にディンタイフォン(鼎泰豐)阪急うめだ店にお邪魔しました。そもそも何でここを選んだかと言うと、台湾でいつも訪問していた金品茶楼の小龍包の味がずいぶん落ちていたので、小龍包の真実を追求するべく訪問したわけです。店外観。
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デパートの店だけに、ショーケースがあります。
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メニューはこんな感じ。セットメニューが中心。
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店内観。
小龍包を黒酢と生姜で食べさせる。金品茶楼は生姜と、醤油一、黒酢二のタレでしたね。
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私は既に出来上がっている。麦焼酎の水割りとビールでかんぺ~。
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まずは空心菜の炒めものが運ばれる。青菜炒め、とメニューにはありましたが、正しく空心菜でした。どこで売ってるんだろ。
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トリュフ入り小龍包。タレはつけない。これは素晴らしかった。トリュフという食材には香りという取り柄しかない。しかし、通常トリュフが使われる西洋料理では、トリュフは大概食べる前に料理に削り下ろして使われるのです。食べている間に香りが飛んでしまう。しかし小龍包は違う。食べる直前までトリュフの香りが内部に閉じ込められているので、素直にトリュフの香りを味わえる。これはフランス人も学ばなくてはいけない。素晴らしい料理でした。
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このようにまず皮を破って汁をすする。トリュフの香りが素晴らしい。
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前菜三種盛り。蒸し鳥、胡瓜の酢漬け、きくらげの酢の物。大したことはない。
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つい食べてしまって後から写真。大根餅。素晴らしい。大変うまい。辛いタレが素晴らしい。
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豆腐干のあえもの。名物ではあるが、所詮は作り置き料理。
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〆のえびそば。金品のほうが海老はぷりっぷりで大きかった。第一量が全然足らない。こういうものは中華料理とは呼ばない。でも仕方がない。所詮はチェーン店でありますな。
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本店ならば、これに豚の角煮とかメインディッシュがラインナップされています。そういうものが全くないのはやはりチェーン店だからでしょう。採算が取れないとこういう営業はできない。ここに来て台湾店を語るなかれ。台湾店はもっとちゃんとしております。
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とまれ、レベルの高い店であるには違いありません。なにせ台湾店に入るにはだいたい一時間は店頭で待たないとならないわけですから、平日の2時以降には予約を取れるこの店の価値は大変高いと思います。なんでも聞くところによると、台湾本店は朝9時の開店同時に入ると空いてるんだそうですよ。お試しを。

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by rodolfo1 | 2017-10-25 06:36 | 寿司以外の食べ物 | Comments(0)

桜木紫乃作「砂上」を読みました。

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桜木紫乃作「砂上」を読みました。いやこれは難しい小説でした。小説家が描く
小説家の話です。時々あるシチュエーションですが、桜木先生の話は大変濃いで
す。舞台はお得意の北海道江別です。主人公柊令央は、別れた夫からの慰謝料と
ビストロでバイトして得たわずかな給料でぎりぎりの生活をして行く40代の女性
です。彼女の望みは小説家になること。たいていは母と娘とその娘が生んで母の
子として認知された妹との暮らしを小説にしたりエッセイにしたりして、文芸誌
に投稿していますが、全く賞には縁がありません。

その話のネタ元は実は全くの令央の実人生の話です。母のミオは既に亡くなり、
娘の実利は、カラオケ店で店長をしていてばりばり働いています。娘は令央が
15歳の時に生まれ、令央には似ない長身の美人。バイセクシュアルであること
が匂わされています。

その令央の元に、ある時編集者が面会を求めて来ます。令央が投稿した作品を読
んだというその編集者は小川という一風変わった女性です。開口一番令央に尋ね
ます。「主体性の無さって文章に出ますよね。」あまりの言いように驚愕する
央に向かって彼女は再び尋ねます。「柊さん、この先もこんな調子でやってい
くおつもりですか。

小川は令央にひとつの提案をします。今までのお話をすべて捨てて、新たに構築
しなおした。使い回しのきかない一本を書いてみるつもりはないか、と言うので
す。その提案を受け入れた令央に、小川はさまざまな駄目出しをします。本気で
吐いた嘘を書け、と言います。曰く「大嘘を吐くには真実と細かな現実が必要な
んです。書き手が傷つきもしない物語が読まれたためしはありません。」

ここらからは桜木先生の実体験談なのかと思います。作家と編集者の軋轢が細か
く描かれます。一人称で書かれた小説を三人称にするよう指導し、小川の実人生
の話が令央に語られますが、最後はこの台詞で締めくくられます。「柊さん、も
し今の話を信じたのなら、あなたの武器はそこなんですよ。」

何度もの改稿の後、令央の元に送られて来たのは、びっしりと小川の注釈が付け
られたぼろぼろの原稿でした。その注釈を読んだ令央は、ついに封印していた母
との来歴を探りに、娘を取り上げた時に居候をしていた助産師の元に赴き、母の
来歴を知るのです。

小説の前半が全く面白くないのは、令央の人生がその通りだったからだと思いま
した。令央は嫌なことはなにもせず、ただあるがままに人生を受け入れて暮らし
て来ており、何もかも他人まかせといった主体性の無い人生を送って来ていまし
た。小川の指導を受けてからの令央はそうではなくなりました。次第に小説にも
熱が入り、令央の書く小説、砂上自体の文章が提示されるようになってから物語
は熱気を帯びます。謎のような編集者、小川の実態が明らかになるあたりから物
語は絶好調となり、終盤をきれいに締めくくります。小説家として編集者とのや
りとりを描くのは禁じ手のようにも思えましたが、大変興味深く読みました。
直木賞受賞作、ホテルローヤルとは全く毛色の異なる小説だったですが、これは
これで名作なのだと思いました。

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by rodolfo1 | 2017-10-24 02:36 | 小説 | Comments(0)

梅田桜橋、あらうま堂にお邪魔。

さて、観劇が終わりました。心斎橋から梅田に移動。思いついてかつて懸案であった店にお邪魔します。桜橋口のあらうま堂です。
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夜の9時前ですが、結構混んでいます。しばし並びます。
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店内には薬味ステーションがあります。キムチとメンマ取り放題。
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もらってくる。
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ビールでかんぺ~。
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店内は老いも若きも、リッツの結婚式帰りも。賑わっております。
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餃子来る。大変うまい。あまり噛むと怪しい脂があふれてくる餃子は好かない。こういうのが丁度よろしい。
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焼酎もある。これも大変良い。たいていのラーメン屋にはビールしかなくて、餃子とビールでは間が持ちません。
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これを頼む。うまそう。
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実物来る。ちとニラが足らないが。
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麵は日本のラーメン。しかし大変うまい。味付けはまさに台湾。
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大変結構でした。




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by rodolfo1 | 2017-10-23 02:41 | 寿司以外の食べ物 | Comments(0)

アマデウスを見に行った。

さて、心斎橋に到着。かつて四天王寺夕陽ケ丘に住んでいた身としてはこの喧騒は大変懐かしいです。グリコの看板も見える。
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ひっかけ橋を渡って行くと。。。
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松竹座です。
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看板。
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さて、アマデウスを拝見します。ウォルフガンク・アマデウス・モーツァルトを描いたピーター・シェーファー作の傑作劇です。映画盤では前編モーツァルトの音楽が流れていましたが、劇はそうではない。ハプスブルグ家に接近しようとするモーツァルトと、彼のたった一人の理解者にして敵であったアントニオ・サリエリの物語です。
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今までの過去の公演では、サリエリ役はいつも松本幸四郎。モーツァルトは初代は江守徹、二代目は七代染五郎、三代目は武田信治、四代目がジャニーズの桐山君です。舞台。
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座席は良席。
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いや、ブロードウェイで観なくて良かったです。映画のようなミュージカル仕立てかと思いましたら、ひたすら台詞が続く完全な演劇でした。これを英語でやられてはたまらん。ヒロインの大和田美帆さんというのはお父さんが大和田貘、お母さんが岡江久美子というサラブレッド女優さんです。美人だし、大変な熱演だったとおもいました。主演、松本幸四郎はもちろん名演。ラ・マンチャの男と言い、私は幸四郎丈の熱演を日本の俳優の中で一番たくさん観ているのであります。その次が古田新太かな。彼が演ずるサリエリが言う「私は凡庸なものたちの王だ。凡庸なものたちを私は許す。」という台詞が切々と感じられました。桐山君も熱演だったと思います。モーツァルトが亡くなるところは思わず涙が出ました。

大変面白かったです。

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by rodolfo1 | 2017-10-22 02:32 | 映画 演劇 TV アート 音楽 | Comments(0)